疎まれ、排除されてきた者たちにとっての最後の居場所があった。 とある投影体が住まうその場所を魔境だと断じる国があった。
長らく均衡を保ったふたつは、たったひとりの男の死を機に崩れ去ろうとしている。 混沌よりなる投影体も、その投影体が統べる地も、悪なのだと。そんな声が大きくなっていく。
そこは滅ぼすべき場所なのか。それとも在るべき場所なのか。 想いと主張はぶつかり合う。その先にある、幸せを奪い合うように――
グランクレストRPG【カタリの森の異聞伝】
混沌を守るこの戦いは、きっと正しくは記録されない。 それでもわたしは語り継ごう。この森の物語を。森を愛した者たちのことを。
因縁：ノヴァス 推奨感情：任意/遺志
君はさる名家に生まれたが、何らかの事情で家族から疎まれている。長子であるのに聖印を受け継げなかったことがその最たる証拠だろう。 そんな君を受け入れてくれたのがカタリの森だった。居場所のないものたちが集うこの場所に逃げ込んで数年、君は安息と唯一無二の友を得た。 だが、今その安寧を脅かそうとする動きがあるらしい。それを伝えてくれたのは年老いた君主――君の住む国を治めていた、数日前に崩御したと言われていた先王ノヴァスだった。